今日は一寸遊びます。
私は和歌は詠いませんが、ある日ふと次のような和歌が口を衝いて出ました。
国人の心すたるる世なれども滅びずあれよ大和言の葉 一阿
この歌に付随して「昭和精神史」(桶谷秀昭。文春文庫)の最後の章を
転記します。
「・・・・すでに言ったように、昭和20年11月に日本国憲法が公布された。
非武装を宣言し、絶対平和の理想を世界に懇願する英文和訳憲法である。
明治憲法は消滅し、極東において19世紀末に最初に創建されたアジアの
草花の匂いのする近代国家は完全に崩壊、消滅したのである。
そして平安朝以来の歴史を持つ国語体系の破壊をもたらす現代かなづかいが
制定された。さらに翌12月には米国式6・3・3制の新学制が予告された。
この決定的な事態にたいして注目すべき反応は何ひとつ起らなかった。
あの悲しみにくらべればそれらは何事でもなかった。
八月十五日以降に生きながらえたものに、さらに決定的な別れの時が、
すでに過ぎてゐたのかもしれない」
(続く)
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