国が国体を考えず、民が真剣に国体を心配する妙な国になってしまった腹立たしさをかみ締めて、昔の学校のことを考えています。
期待の新党が生まれましたが、党の方針に「憲法を改正する」だけではなく、「国体を基に戻す」とはっきり謳ってもらいたいものです。
そして「万世一系の皇室を守護する」と。
過日、桜井よしこさんの「皇室の危機未だ去らず」出版記念会で感銘を受けましたが、このことは後述するとして、今は昔の小学校の教育について話します。
ここに一冊の「通知簿」が有ります。
大正2年度度尋常科第4学級第4学年
通知表
(佐賀県)小城郡多久尋常高等小学校
という表紙を開けると、
終身 *
国語 読方 *
綴方 *
書方 *
算術 *
歴史
地理
理化
図画 *
唱歌 *
体操 *
裁縫 *
農業
合計
平均
操行
とあります。小学校4年で習った科目は*印です。
母の通知表です。明治37年生まれです。
日露戦争の勃発した年に生まれたわけです。
多久は佐賀でも鍋島藩ではなくて、竜造寺藩ですから寧ろ傍系の片田舎です。(藩の正、傍は別として)然し実に正鵠な教育を受けていました。
大正は明治に比べてリベラルであり文化の傾向は外に向いていましたが、国家が厳然とありました。
その上での保守と進歩です。
国歌を歌わせず、国旗を揚げさせない日教組の指導の下の教科にないものが二つあります。
「修身」と「裁縫」です。
小学校の4年ともなれば雑巾や前掛けのひとつも縫えたのです。
次の頁は 訓練(しつけ) として
一 礼儀を重んずること
二 規律を正しくすること
三 清潔にすること
四 約束を守ること
右を主として訓練(しつけ)する積りですから家庭でも御注意(おきつけ)を願ひます
家庭への希望 として
一 児童教育は学校と家庭と心を共にし力を協せてゆくのが大切であります
から学校よりお出でを願います
時はぜひお出で下さい又お暇の時は折々御出で下さい
一 此表は極めて簡単なものでありますけれど学校に於ける成績は皆集めて
ありますので児童の将来を判断する事も出来るのでありますから充分の御注意を願ひます
一 児童教育に就いてのご意見は何時にても御遠慮なく御申出下さい
一 手拭鼻紙は何時も御持たせ下さい
一 病気の外欠席なき様御注意下さい
一 家庭では毎日適当に家事の手伝と学科の復習をさせて下さい
一 学用品購入のためお金をお貰ひするときは必ず教師の認印がなければお渡し下さらぬよ願
ひます
忌引(ゐみびき)
父母 七日 祖父母 四日 叔伯父母兄弟 三日 其他家族 二日
学校暦
四月 一日 入学式
三日 神武天皇祭
下旬 産土神社祭
五月 一日 午前八時始業
二十七日 海軍記念日
六月 二十五日 地久節
七月 三十日 明治天皇祭
自七月 二十一日
至八月 三十一日 暑中休業
九月 一日 始業式
二十三日 秋季皇霊祭
十月 一日 午前九時始業
十七日 神嘗祭
三十日 勅語下賜記念 日(教育勅語)
下旬 産土神社祭
天長節
十一月 上旬 修学旅行
二十三日 新嘗祭
十二月 二十五日 終業式
自 二十六日
至 一月 七日 冬季休暇
一月 一日 新年拝賀式
八日 始業式
二月 十一日 紀元節
三月 十日 陸軍記念日
下旬 春季皇霊祭
下旬 卒業式
自 二十六日
至 三十一日 学年末休業
以上が文箱から出てきた母の大正二年の小学四年通知表の内容です。
(続く)
2010年04月14日
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https://www.youtube.com/@ichia369/videos