前回からの続き、「尋常小学国史 下巻 第四十五 本居宣長」 国史の
「上」は尋常小学五年の教科ですから下巻は六年、満十二歳の教科です。
続けます。
宣長は常に桜の花を愛し、自ら描きたる己が像に、
敷島の大和心を人とはば、
朝日ににほふ山桜花
と題せり。此の歌よくわが日本魂をよみあらはせりとて、後の世までもてはやさる。
宣長は、多くの書物をのこせし上に、日本全国にわたりて五百人に近き弟子をもちたれば、宣長の志をつぎて、盛んにその説をとなふるもの多し。
ここに於いて人々いよいよわが国体を弁へ、わが大日本帝国は万世一系の天皇大政を御みづからしたまふべきものにて、幕府が政を専らにするは、道理にたがへることをさとるに至り、尊王の論ますます勢を加へたり。 了
この頁には手書きの宣長の四畳半の絵が載っています。
壁に鈴がぶら下がっています。此の絵は七十年たっても覚えているから不思議です。
次の頁第四十六は高山彦九郎と蒲生君平ですが、高山彦九郎の地に平伏して御所を遥拝する絵も忘れられません。これほど視覚による影響は強いのです。
昔は白黒の薄い絵です。今は極彩色のテレビ動画です。これで国家を貶し間違いだらけの歴史物語を子供に教えるのですから、その弊害はおして識るべしです。
「今好評の坂の上の雲」にしてからが、子規が日清戦争で支那に渡ったとき、日本兵が支那人をいじめている情景がどぎつく放映されました。
司馬遼太郎はどこにもそんな事は書いていません。
之は明らかにNHKのでっち上げなのです。
話は飛びますが台湾問題にしても、海軍批判(三日間続く)にしても極めて巧妙な嘘の作文を色を付けて流すのですからたまったものではありません。
それに比べると、戦前は国益を重んじ、国体を遵守する国家が厳として在り、国家の文部省が国民の子供を教えていました。
今はイデオロギーをもった法務大臣と日教組の大将が教育を仕切る政党が民衆を支配しているのですから、よほど気をつけないと、国は疲弊し、滅びてしまいます。
かって私は自民党でさえ国体を元に戻すことを怠ったのに、民主党にそれをゆだねる愚を述べましたが案の定です。
私の会社(一部上場)の元専務が私に向かって「国体とは何ですか」と問うたことがあります。私は開いた口がふさがりませんでした。
又知友の娘さんが「忠義とは何ですか」と聞いてきたのです。
そのような教育を我々は戦後受け続けて来たのです。
そしてこんな世の中をみんな普通と思っているのです。
(続く)
2010年03月21日
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