「国家ということ4」一阿の言の葉 第80話

B 「民主連合成府」を大衆が許容する温床を作り上げること。これが本工作の任務である。その反対の論調を挙げさせてはならぬ。しかし「マスコミ」自体に「民主連合政府」樹立の主張をなさしめてはならぬ。 これは敵の警戒心を目覚めさす自殺行為に等しい。
「民主連合政府」に関する事柄を全く報道せず、大衆はこの問題について全く、無知、無関心 であることが最も望ましい。
本工作の進展につれて、日本の反動極右分子が、何等の根拠も掴み得ないまま、焦燥に耐え得ず 「中共の支配する 日本左派勢力は、 日本赤化の第一歩として、 連合政府樹立の陰謀を進めている。」 と絶叫するであろう。
・・・・・・・ 否定は真正面から大々的におこなってはならず、計画的な、慎重な、 間接的な否定でなければならない。 「極右の悪質なデマで、取り上げるにも値しない」という形の否定が望ましい。 
  
C ① 大衆の親中感情を全機能を挙げて高め、・・・・
  ② 朝鮮民主主義人民共和国ならびにベトナム民主共和国との国交樹立を社説はもとより前紙面でとりあげて強力な世論を形成し、政府にその実行を迫る。
  ③   政府の内外政策には常に攻撃を加えて反対し、在野諸党の反政府活動を一貫して支持する。特に在野の反政府共闘には無条件で賛意を表明し、其の成果を高く評価して、鼓舞すべきである。・・・・在野諸党の連合政府樹立を許容する最大の温床となることを銘記し、共闘賛美を強力になさしめるべきである。
  ④ 人間の 尊重 自由 民主 平和 独立 の強調。
人間の尊重とは個の尊重、公の否定を言う。
自由とは旧道徳からの開放、本能の開放をいう。
民主とは 国家権力の排除を言う。 
平和とは 反戦 不戦 思想の定着促進を言う。 
独立とは 米帝との提携の排除、社帝ソ連への接近阻止を言う。 

2 テレビ と ラジオ
 A これ等は資本主義国においては「娯楽」であって、政府の人民に対する意思伝達の媒介体ではない。この点に特に留意し「娯楽」として利用することを主点とすべきである。
 「性の開放」を高らかに謳い上げる劇又は映画。「本能」を刺激する音楽、歌謡は望ましい。反面スポーツに名を借りた「根性もの」と称される劇、映画、動画、又歴史劇、映画、歌謡、ならびに「ふるさとも歌祭り」等の、郷土愛、民族 体感を呼び覚ます ものは、好ましくない。
 B テレビ のニュース速報
    画面は真実を伝えるものではなく、作るものである。・・・・・・・・ 。
 C 時事解説 教養番組 については極めて徐々に 注意深くなされなければならない。

3 出版 (単行本)
 A ・・・・風物写真集 随筆 家庭の主婦が興味を抱く料理・・・・和歌国への好感 親近感。
 B 社会主義・・・・・右翼分子の誹謗を困難ならしめるよう・・・・
 C  真実を伝えると称してなされる暴露報道を絶対に放置してはならない。・・・両国関係を破壊するものであるとして、日本政府に厳重に抗議し、出版社主、編集責任者、著者を告訴して根絶を期すべきである。
 D  「娯楽」面。
    デンマークの進歩を見習え。・・・性の解放を大大的に主張せしむべきで・・。
 E  もう一つの利用法。 ・・ 思想的に純正左派または右派に属しない、 「中間の動揺分子」  を狙え。・・原稿料を与え、出版の支援をなして接近し、先ず「政治的、思想的立場の明快さを欠く」中間的著作をなさしめ、徐々に我が陣営へと誘導する。

4 本工作にマスコミ部を設けて、諸工作を統括する。
次に政党工作が出てきますが、其の中で「1972年7月の現況で言えば」と言う言葉が出てきますのでこの工作命令は約38年前のものと考えられます。


第三
1 連合政府は手段
   日本の内閣総理は、衆参両院の本会議で首班指名選挙を行って選出される。両院で議員総数の過半数を掌握すれば、人民の意思とは関係無く、任意の者を総理となし得るのである。
    1972年7月の現況で言えば、自民党の両院議員中、衆議院では約60名、参議院では10余名を獲得して、在野党と同一行動を採らせるならば、野党連合政府は容易に実現する。
    然しこの方式を取らせるならば、社会党、公明党の発言権を増するにとどまり、かつ最大の単独多数党は依然として自民党であり、この二点は純正左派による「日本人民共和国」成立へ    と進む阻因と成ることは明らかである。 略

2 議員を個別に掌握
  下記に依り国会議員を個別に掌握して、秘密裏に本工作員の支配下に置く。
 A 第一期工作員がすでに獲得したものを除き、残余の議員全員接触線を最低4線設定する。   
 B  右のほか、各党の役職者、および党内派閥の首長、有力者については、その秘書、家族、強い影響力を持つものの三者に個別に、接触線を最小二線、設定する。
 C  右の接触線設定後、各線に依って知り得る全情報を整理して 「議員身上調査書」の拡充を期し、公私生活の全貌を細大漏らさず了解する。 
 D  各党ごとの議員を「掌握すべき者」と「打倒排除すべき者」に分け「掌握すべきもの」については「連合政府の樹立にのみ利用し得る者」と「連合政府樹立より共和国成立に至る過渡期に
   おいても利用しうる者」とに分ける。
 E  。。。。。 金銭、権力、名声等欲する物を与え、必要があれば中傷、離間、脅迫、秘している私事の暴露、等如何なる手段を使用しても良い。敵国の無血占領がこの一事にかかっている事を思い・・・・神聖なる任務の遂行として、やり抜かねばならぬ。 

(続く)

2010年05月10日

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