【ケルトの木4】一阿の言の葉 第51話

戦前我々は、祖国を神州不滅と呼びました。私は今もさう思っています。
然しそれは万世一 系の天皇と、武士道があってのことです。

かっての敵アメリカは軍事力経済力もさることながら、日本人の心を徹底的に分析しその根底にある神秘的な力を取り除く事に全力を尽くします。
我々の父祖が心の奥底に持ってをられた武士道が、大和魂が、心底怖かったのです。

いまアメリカのことばかりを言っていますが、支那や朝鮮は勿論もっと性質の悪い恨みを日本に持っていますが、これはおいて置きます。

ドナルド キーンの「明月記」研究を見てください。
日本の文学者でも梃子に負へないこの藤原定家の日記の見事な解釈は驚嘆に値しますが、米国にはこの程度の日本人分析は可能なのです。

知日派のキーンが日本を貶めたと言うのではありません。
彼らにはその程度の能力があると言うことです。
米国国防総省はマッカーサーと結託して日本進駐の第一線の上部指揮官に「日暮硯」を配布し日本人とはこうい う心を持った民族であることを徹底的に教育しました。

あらゆる手を使って日本人の心から、武士道を取り去ることに狂奔しました。
「日暮硯」には恩田木工の業績を通して武士道の真髄がうかがへます。
国が国を攻めると言うことは、実に緻密な頭脳と優れた戦力と圧倒的な国力がいります。

日本は負けました。それか ら六十年、米国の打った手は予想以上に効果を上げ、思ったより早く日本人の万世一系の天皇に対する尊崇の念は失はれ、
魂の奥底の力強さは失せたかに見へます。

(続く)

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