あのマルセル・プールストは「失われた時を求めて」の中で、古代ケルト人のことを
「亡くなった人の魂が一定期間、樹木や植物や石の間に閉じ込められ、親しい人がそのそばを通るとき、魂は彼等を呼ぶ。
呼ばれた人が気がつけばそこで魂は出会い、やがて永遠の命に入る。」所謂霊魂不滅の思想を持った人と書いています。
ケルトの聖職者(ドルイド)は森の中で樹木に話しかけ、その声を聞き物の本質を見抜く力を身につけてゆきます。
古代ケルトの人々は、子供が木登り出来る年頃になると、「自分の木」を見つけに森へ行かせます。
無理やり見つけようとはせず、木が導いてくれるはずだからキット気付く。
そしたら兄弟姉妹になってくれるように頼みなさい。
両手で抱きしめて樹皮に触れ、耳をつけて樹液の流れている音を聞 きなさい。
次に樹木のてっぺんまで登ってゆき、いい枝を見つけて座りなさい。
お前の身体に緑の匂いが満ちるのを感じたら、木と一緒に呼吸するのです。と言いました。
ケルトの世界では木は兄弟であり、先生であり、魂の味方でした。
彼等は樹木と共に生きていましたが、風、水、海、草、花、昆虫、動物、全てに魂が宿ることを知っていました。いまの言葉で言えば「多神教徒」です。
(続く)
2010年03月01日
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