【今の経済を動かしている思想に代わる哲学】一阿の言の葉 第33話

昭和50年代でしたか、尾崎巌という慶応の教授がいました。
同期でした。

彼はレオンチエフ教授(米国)から産業連関分析の手法を教えてもらいます。
当時経済界では最も優れた産業分析法と言われました。
レオンチエフは然しアメリカでは余り人気がありません。

というのは昭和30年代元国務長官ハルの二重スパイが発覚して赤狩りが行われていた最中です。
レオンチエフはソ連国籍であったのです。

かれは東洋人の尾崎を愛し最も大切な部分を全て教えたのです。
当時まだ計算機はありません。
畳一畳くらいの大きさの用紙に立て横にギッシリ線を引いて、国民に必要な産業資材、生活物資、と生産物の相関係数をはじいて行くのです。

ギヤーで廻すタイガー計算機しかない時代大変だったと思いますがこれを通産省の下にバッチリと引きました。

そして傾斜生産方式に入って行きます。
敗戦直後は砂糖と肥料とセメントは飛ぶように売れ、三白景気といいました。

次は重工業重点の政策です。
そうして今の中国のように毎年二桁か二桁前後のGNP成長を続けました。

昭和55年頃だったと思いますが、尾崎教授は我々同期の前で、このまま成長を続けたら日本経済はパンクしてしまう。
どうしても2%前後に成長を持って行かなければならない。
一阿が一番心に残った言葉は「今の経済を動かしている思想に代わる哲学がまだ見つかっていない」という一言でした。

そしてあれから30年、まだこの地球上にその哲学は存在していません。
共産主義ではありません。今のままの資本主義でもないでしょう。
若い人たちと一緒になって本当にこの日本を末永く繁栄させる道を探さねば成りません。

今のような政府ではいつ外国に領土を犯され、地方の主権を奪われ、やがて国の主権まで奪われかねません。おちおち国の行く末なんてのんきなことを言っている場合ではありません。

早くこの国の国体だけはしっかりと堅めたいものです。
その上で昔日本で栄えた精神を模索したいものです。頑張りましょう。

次はもう少し足らない部分とそれから昔受けた修身の教育についてお話します。

2010年02月07日

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